GitPrep 2.0 リリース - プルリクエストのサポートなど、大幅に機能が強化
GitHubのポータブルなクローンGitPrep 2.0を、2016年5月7日にリリースしました。GitPrepは、CGIと組み込みサーバーで起動でき、GitPrep 2.0は、GitPrepのメジャーバージョンアップです。待望のプルリクエスト機能が追加されました。その他、多くの機能強化が含まれています。
- メールアドレスのサポート。ユーザーをメールアドレスで識別できるようになりました。
- ユーザーIDに加えて、ユーザー名を設定できるようになりました。
- データベースのテーブルの大幅な内部改善が行われており、一貫性が増しました。
- プロジェクト単位で、エンコーディングの設定、diffの結果で、空白を無視するのオプションの設定が可能になりました。設定ファイルに指定している場合は、各プロジェクトで設定してください。
- リバースプロキスのために利用されるヘッダは、X-Forwarded-HTTPSからX-Forwarded-Protoに変更されました。
- 必要な一時ファイルは、gitprep内のディレクトリに作成されるようになりました。/tmpに依存しません。
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GitPrepのイメージとサンプル
GitPrepのイメージです。
[f:id:perlcodesample:20160507145758p:image]
GitPrepのサンプルURLです。これは、さくらレンタルサーバーにおいてCGIで実行しているものです。アクセスすると、GitPrepの使い心地を試してみることができます。SSLにも対応しています。
互換性のない変更
GitPrepの、必要なPerlのバージョンが5.8.7から5.10.1にあがりました。最新版のMojoliciousを利用するようにしているので、古いMojoliciousが、潜在的に抱えていたセキュリティ問題も、解決されています。
cygwinの公式なサポートを落としました。理論的には利用可能ですが、公式に動作をチェックすることはしなくなります。近い将来Windows10において、bash上でperlがサポートされますので、こちらでの利用を勧めていきたいと思います。
GitPrep 1.0からのアップロードする場合
Perlのバージョンが5.8の場合は、perlbrewを使って、新しいバージョンのPerlをインストールしてください。
curl -L http://install.perlbrew.pl | bash echo "source ~/perl5/perlbrew/etc/bashrc" >> ~/.bash_profile source ~/.bash_profile perlbrew install perl-5.16.3 perlbrew switch perl-5.16.3 perl -v
クリーンインストールを行うために、一度extlibディレクトリを削除してください。
cd gitprep rm -rf extlib
GitPrepのインストール
ここからは、始めて利用する方も、アップグレードする方もほぼ同じ手順になります。
モジュールのセットアップを行います。
./setup_module
モジュールが正しくインストールされているかチェックします。
prove t
次にGitPrepを1.0からバージョンアップする方は、データベースのアップグレード作業を行う必要があります。
# 安全のために、gitprepのディレクトリをバックアップ cd .. cp -rp gitprep gitprep.bak # データベースのアップグレード cd gitprep mv data/gitprep.db data/gitprep_v1bak.db ./setup_database old/copy_database_v1_to_v2 data/gitprep_v1bak.db data/gitprep.db
GitPrep 2.0を始めて使う方は、次のコマンドを実行します。
./setup_database
GitPrepの利用にはgitがインストールされていることが必要です。もし、ローカルのディレクトリに自分でgitをインストールしている場合は、gitprep.confでgitの場所を指定する必要があります。
[basic] ;;; Git command path git_bin=/home/yourname/local/bin/git
GitPrepを利用するための手順はこれだけです。インストールがとても簡単にできるように工夫されています。
GitPrepの開始と終了
次のコマンドでGitPrepを開始することができます。
./gitprep
次のURLでGitPrepにアクセスすることができます。
http://localhost:10020
次のコマンドでGitPrepを終了することができます。
./gitprep --stop
GitPrepプロジェクトからのお願い
GitPrepは、オープンソースのプロジェクトです。GitHubと同等の機能を、オープンソース上で実現することを目指して開発が続けられています。もし今GitPrepを使っておられる方がおられましたら、ぜひGitPrep2.0のリリースを、知り合いの方に、お知らせしてほしいです。企業や、コミュニティ、学校の知り合いなどで、GitHubの機能を簡単にインストールして、自前のサーバーで運用したいという方がおられましたら、GitPrepの情報を一度お伝えください。
オープンソースの作者にとっては、作成した作品を多くの人に使っていただけるのが、ひとつの喜びです。賛同いただけましたら、Twitterでの紹介や、はてなブックマークなども、よろしくお願いします。
今後は、1年以内に、イシューのシステムとWikiのシステムを追加することが目標です。GitHub上で、スターをつけていただけるとありがたいです。ご支援お願いします。